グッズが品薄になることは転売ヤーだけでなくメーカーもある程度なら美味しい思いができる
グッズが品薄になると、当然転売ヤーは価格を釣り上げて商品を売ることができる。これはわかりやすい利益の構造。
一方でメーカーもグッズが品薄になれば、商品そのものが売れる利益以上の利益を得ることができるので、美味しい思いができる。
結局のところ、グッズが品薄になって困るのは「本当にその商品が欲しいファン」だけだという悲しい現実がここにある。
品薄になると転売価格をコントロールできる転売ヤー
もはや転売ヤーは新しい問屋のようなものになっている気がする。
転売ヤーは市場に出ている商品をなるべく買い集めて、メーカーが増産する前にそれを希望の価格で売り捌く。商品を買い占められるほどその利益は大きくなる。
品薄になると売れた商品の利益以上の利益を得られるメーカー
品薄になることでメーカーが得られる利益は以下のように複数あると考えている。
- 生産した分だけ商品が売れるのでその利益が入る。
- 生産した分は全て売れるので在庫を持つコストがなくなる。
- 「次回も品薄になるから急いで買わなきゃ」と次回作の商品もファンが買ってくれるようになる。
- たくさん売れたので「復刻版」や増産でさらに商品を売ることができる。
- 転売ヤー等のファン以外の購入者も作ることができる。
品薄になることは、メーカーにとってその商品が売れた利益以上の利益がになるのである。メーカーが品薄になりがちな商品を「オンラインでの完全受注生産」にしないのはこういう利益を逃したくないからだろう。
やりすぎると「手に入らないなら買わない」とファンがファンでなくなってしまうのは注意しているはず
メーカーが一番恐れることは、ファンがファンでなくなってしまうことだ。
結局のところ、商品を継続的に買ってくれるのはファンだけだからだ。転売ヤーなど、その商品の利益率が低くなればすぐに買うのをやめるのだから。
なのでファンを生かさず殺さずの状況を作ることをメーカーは忘れない。
グッズの品薄に踊らされるのは本当に商品がほしいファンだけ
グッズの品薄に踊らされ、搾取されているのは本当に商品が欲しいファンだけである。
ファンが被る不利益は大体以下の4つか。
- 転売ヤーに買い占められて、欲しい商品が買えない。
- どうしても欲しい場合は転売ヤーから高値で買い、余計な支出をする。
- 商品を変える店を探すのに時間と体力を使ってしまう。
- すぐに売り切れてしまう恐れがあるので、発売されたらすぐに買わなければならず、商品の購入を検討する時間がなくなる。
ファンが冷静になれば、ファンをやめることが転売ヤーとメーカーからの搾取から逃れられる方法だとすぐにわかるが、なかなか難しいのかもしれない。転売ヤーとメーカーにそういう搾取の構造が日々作られ、そして維持されているのだから。
人が作ったモノを買うことでしか幸せになれない人もまた搾取構造に積極的に貢献している
結局、欲しがることしかできないから搾取されるのである。欲しがらなければ搾取されようがない。
大きなお世話だと思うが、自分自身をエンターテイメント化できれば上記のような搾取構造に取り込まれずに済む。