「価格じゃなく価値で選べ」って、つまりこういうこと

今週のお題「コーヒー」

「価格じゃなく価値で選べ」って、つまりこういうこと

 筆者は平日のオフィスアワーに新宿に行かなければならない事情がある。当然、平日の朝は通勤と通学で電車はとんでもない満員になるが、筆者はこれを避けるために始業の2時間前には新宿に着くように電車に乗っている。そして、その時間をつぶす場所として使っているのが『サンマルクカフェ』である。新宿に来る用事がなければそもそもカフェになど行きたいわけではないが、雨風をしのぎ、座って静かに過ごせる場所が他にないから、仕方なく利用している。

 筆者がここで注文するのは『チョコクロ』一択である。2025年4月時点では240円で、店内で最も安いメニューだからだ。王道メニューである『ブレンドコーヒー』は350円である。しかし、飲みたくもないものに100円以上余計に払うのはバカらしいと思い、最安の『チョコクロ』を買っている。まぁ『チョコクロ』も全然食べたくないけども。筆者は「飲食物」や「カフェ体験」や「空間の雰囲気」に価値を感じていないから、そういうところににカネを払いたくないのである。

 以前は人間レジだったため、『チョコクロ』だけ頼むと店員に「お飲み物は?」と問われ、そのたびに「いりません」と答える必要があった。だが、今は自動レジが導入され、そうした無駄なやり取りから解放されている。これはうれしい。

 いわゆる「金持ちになろう系啓発本」では、「価格ではなく価値で判断せよ」と言われる。これはお金持ちが言いがちな「いけすかないフレーズ」だが、実際はお金に限らず、あらゆる「人間のリソース」に当てはまる話だと思っている。時間、体力、注意力、気力、すべて有限だ。その有限なリソースを何かに使うなら、自分にとって価値のあるリターンがあるのか?という問いを通さなければならないと思う。

 もしこれを怠って、生きている間ずっと自分にとって「価値のない行動」にリソースを投じ続けるとしたら、それは人生を地獄に変える。何をやっても満足できないのに、リソースをどんどん失い、少なくなったリソースで身動きが取れなくなるからだ。逆に、自分の価値観に従って選び、自分の納得のために動くことで、人生はかなりマシになる。『チョコクロ』一個にしても、その基本原則は変わらない。それは単なる節約ではなく、「自分にとっての価値で選んだ」のである。

 まぁでも『チョコクロ』も食べたいわけじゃないので、もし『サンマルクカフェ』に「椅子に座るだけプラン」とかがあって、それが『チョコクロ』の半額の120円だったら喜んで買うんだけどな。

参考

www.youtube.com