「外行きの服」を買わない生活を5年続けて思ったこと

「外行きの服」を買わない生活を5年続けて思ったこと

 コロナ以前の2019年末まではシーズンごとに2~3着、「外行きの服」を買っていた。

春と秋は兼用だったので、最大で1年に10着くらい買っていた。しかし、ここ5年くらいは「外行きの服」を買っていない。確認してみたら、最後に外出用の服を買ったのは約5年前だった。以下の『Reversal』のロングTシャツ(約10,000円)を買って以来、それ以外は一切買っていない。ちなみに、この服は未だに現役で着ているし、なんなら妻とシェアして着ている。

 なぜ服を買わなくなったのか。もともとオシャレに興味があったわけではないが、決定的な理由は「割に合わない」と思ったからだ。高い服を買っても、それに見合う価値がない、と思うのである。たとえば着たからといってモテるわけでもないし、何かが楽しくなるわけでもない。防寒、防暑を除けば、何かの機能を果たしてくれるわけでもない。要するに、ただの布だ。しかも、他人に見せびらかそうにも、他人は他人の服なんて見ちゃいないし、覚えもしない。

 加えて、性能の良い服は今や中古市場やユニクロや無印良品で安価に手に入る。あまりに優秀すぎて、その値段で買うのはちょっと申し訳なくなるほどだ。もちろん、デザインはシンプルで地味。無地だったり、色合いが地味だったりして「オシャレ」の観点では物足りないかもしれない。

 でも、本当にオシャレかどうかを決めるのは、服ではなく着る人間という服の中身だと思う。どんなに高級な『Supreme』のTシャツを着ていようが、身体がだらしなければサマにならない。逆に、しっかり鍛えられた身体なら、ユニクロの無地Tでも映える。結局、「着る人間」がすべてなのだ。

 だからここ5年は、「オシャレ」のための服を買っていない。昔買ったメーカー品を着回しつつ、機能が必要な場合には中古やユニクロか無印良品の服で済ませている。しかも、買うときは部屋着と外着を兼ねるつもりで買う。きっとこのスタイルは今後も変わらないと思う。服を買わない分、お金が残り、その分だけ選択肢が増えて、心に余裕ができる。そして、その余裕が生活の質が少し上げる。最近はそんな実感がある。