「ドラクエ」と「バイオハザード」に学ぶライフスタイル

「ドラクエ」と「バイオハザード」に学ぶライフスタイル

 お金、時間、健康、人間関係。こうしたリソースをどう扱うかは、生き方の根本に関わる。最近ふと、「自分はどんな世界観で人生をプレイしているのか?」をゲームに例えて考えてみた。「ドラクエ」的か、「バイオハザード」的か。この違いが、意外と重要なのではないかと思った。

 「ドラクエ」の世界では、リソースは稼げば増えるし、使ってもまた手に入る。戦えば経験値が手に入り、ゴールドも貯まる。だから、貯め込むよりもその時々で使って強くなるほうが合理的だ。現実世界でも、スキルがあり、労働市場で引っ張りダコの人にとっては「働けば稼げる」が当たり前であり、「時間単価」や「コスパ」を考えて、時間と労働力をガンガン投資して成果を得る。こういう人は、現実をドラクエのようにプレイしている。

 一方、「バイオハザード」の世界では、弾薬も回復アイテムも限られている。敵と戦えば確実にリソースを消耗するし、それらを手に入れるためにもリスクがある。さらにゲーム後半ほど敵は強くなる。なので、「今この弾を使うべきか?」、「その通路の奥にあるグリーンハーブは、本当に取りに行く価値があるのか?」と慎重に判断する。この姿勢で現実を生きるなら、「リソースの獲得コスト」と「消費リスク」を常に天秤にかけながら、消耗を最小限に抑える生き方になる。

 筆者は今年(2025年)で35歳。これまでの人生を振り返ると、スキルも行動力も特別あるわけではない。だから、現実を「バイオハザード」のように捉えるのがしっくりくる。とにかく無駄を省き、少ないリソースでやりくりし、リスクを避ける。「たくさん働いて、たくさん使う」というドラクエ的な生き方をしようと思ったこともない。

 ここで厄介なのが、「自分がどちらの世界観を持っているか」と「現実でそのプレイスタイルが通用するか」が一致していないと、悲惨なことになるということだ。世界観はドラクエ的でも、現実の自分はスキルも時間もない──そんな人が「稼げばいい」と楽観して消費を続けると、生活は破綻する。一方で、スキルも行動力もあるのに、バイオ的慎重スタイルで動きが鈍くなってしまうと、それは大きな機会損失になりうる。まぁこれは贅沢な悩みかもしれないが。

 結局のところ、自己分析とは「何がやりたいか」を探す作業ではなく、「自分の世界観と現実の立ち位置のズレを認識すること」なのかもしれない。自分がどのゲームのルールで生きているかを理解し、現実に合わせてプレイスタイルを調整する。たとえそれが不本意でも、まずは生き延びるための現実的な判断が必要だ。今の自分には、バイオ的な生き方の方が合っている。それが今のところの結論である。

「バイオハザード」シリーズもリソース管理系の方が売れてる?

 「バイオハザード」シリーズは、初代バイオのような「リソース管理ゲーム」と、バイオ4から始まった敵を倒せば報酬が出る「ドラクエ的稼ぎゲーム」の2つの系統があると思っている。

 ゲーム市場は年々拡大しているので、単純に売上本数ではわからないと思うが、「どっちの方がウケているのか」が気になったので、並べてみたなお、販売本数は同タイトルのバージョン違いは同じタイトルとして計上。出典のサイトに出ていない作品やバージョンは除外。また、「オペラク」や「クロニクル」は出てるけどゲーム性が違うので除外。

 

リソース管理系バイオ
タイトル 販売本数(単位:万本)
バイオハザード 1,113
バイオハザード2 496
バイオハザード3 350
バイオハザード コード: ベロニカ 254
バイオハザード-アウトブレイク- 145
バイオハザード0 585
バイオハザードre2 1,540
バイオハザードre3 990
バイオハザード7 1,470
合計 6,943
ドラクエ的バイオ
タイトル 販売本数(単位:万本)
バイオハザード4 1,470
バイオハザード5 1,550
バイオハザード6 1,470
バイオハザード-リベレーションズ- 400
バイオハザード-リベレーションズ2- 370
バイオハザード-ヴィレッジ- 1,130
バイオハザードre4 990
合計 7,380

 

 並べてみると、タイトルの数が少ないながらも個々でしっかり売り上げている「ドラクエ的バイオ」の方が世間にはウケている、と言えそう。。まぁ気持ちはわからんでもない。

 ちなみに、筆者の「ベストバイオ」は『バイオハザード7』。トロコンはしてないけど。

https://psnprofiles.com/trophies/5776-resident-evil-7-biohazard/LUCKYSEAFOOD

出典:

www.capcom.co.jp