ゲームをプレイするのが正気の沙汰じゃない仕様に驚いた

 ここ半月ほど、毎日プレイしていたオンラインゲーム『テイルズウィーバー』だが、昨日、その仕様の一つに心底驚かされた。

zaitaku-tushin.com

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 このゲームには「日本円」をポイントに変換し、そのポイントでアイテムを売買できる『オープンマーケット』という仕組みがある。

オープンマーケット|ショップ|テイルズウィーバー

 

 筆者は現金投入する気はさらさらなく、この機能は中身も見ずにスルーして、ゲーム内通貨を稼いで必要な装備を揃えるつもりで「金策」に奔走してきた。

 

 しかし、ゲーム内だけの「金策」には限界を感じ、試しに『オープンマーケット』を覗いてみた。もちろん、「日本円」を入れるのではない。むしろその逆で、ゲーム内アイテムを売ってポイントを得て、それで目当ての品を買おうという作戦だ。

 

 だが、そこで目にしたのは絶望的な現実だった。

 

 例えば、筆者が狙っていた装備強化用アイテムは、1つ作るのに約3時間の辛い作業が必要で、1部位につき6個もいる。武器を除くと装備部位(頭、兜、鎧、盾、手、靴、身体)は7つなので、合計42個必要。計算すると全部部位分集めるには126時間、ひたすらつまらない作業を繰り返すことになる。

 ところが、『オープンマーケット』でこのアイテムを買うと1個125円。だいたい缶ジュース1本と同じ値段だ。

 …え? 缶ジュース1本買うのに3時間も苦行してたの?バカなの??しかも完成品の装備は1部位1,000〜1,500円で売られている。もう強化する必要もない。。

 

 実際、筆者が狙っていた『アクィルス』装備を作るための他の素材も地獄だ。

  1. 『古代精霊の霊薬』6個:1個3時間かかるので合計18時間の苦行。
  2. 『シトリン』10個:1日1回クエストで5つ入手→40個集めて1個交換なので1個あたり8日かかる。10個全部で80日かかる。
  3. 『プシーキーの破片』4個:確率でレアドロップなので入手できるか不明。でもたぶんそれなりには出る。
  4. 『インファーナル装備』:進化元。現金なら一部位210円。ゲーム内だと素材集めに1部位5〜10日かかる。

 こうして並べると、完全に正気を疑うレベルの作業量だが、費やす努力は日本円換算で笑ってしまうほど安い。

 

 さらに、この先どんな高性能装備とそれに伴う苦行が実装されても、どうせ時間が経てば現金で安く手に入るだろう。だって、『インファーナル』だって『アクィルス』だって、一昔前は最上位装備だったんだから。そう思った瞬間、ゲーム内での努力に意味を見いだせなくなった。「努力をする余地」がシステムと相場によって奪われてる感じだ。

 

 本来ならゲームって、面倒な作業を乗り越えた先に達成感があって、そのために時間や工夫を費やすわけじゃん?でも今回のケースだと、現金換算すると努力が一瞬で陳腐化するレベルの価格差だから、やる気が根こそぎ削られる。極端な話、「缶ジュース1本の値段で3時間分の成果」が手に入るってわかった瞬間に、努力すること自体が「バカらしい行為」に変わってしまう。そうなるともう、遊んでるんじゃなくて、安い労働力を自分で買い叩いてるみたいな気分になるんだよね。

 

 このゲームって、一体何が面白いんだっけ?誰か教えてくれ。