貧困アピール系エンタメコンテンツの発展に期待

 

貧困をネタにしたエンタメはすでにたくさんある

 筆者が昔見ていた「貧困アピール系エンタメ」は以下の通り。

 1年前くらいに発見した当時は物珍しくて、以下のチャンネルはとりわけ面白かった。

 今ではこれらのチャンネルは、「貧困アピール系エンタメ業界」では「大手」と言っても差し支えない再生数やチャンネル登録者数を持っていると思う。(「だいチャンネル」はやや新興か)

 

絶望ライン工ch

チャンネル

絶望ライン工ch - YouTube

推定収入

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地獄海外難民ch

チャンネル

地獄海外難民ch - YouTube

推定収入

jp.noxinfluencer.com

だいチャンネル

チャンネル

だいチャンネル - YouTube

推定収入

jp.noxinfluencer.com

 

 「貧困アピール系エンタメ業界」には、こういった「先駆者」がおり、そのコンテンツの質を日々上げている。

 なので、今現在から新参の「貧困者」が、この「貧困アピール系エンタメ業界」で存在感を示すのはだいぶ難しくなってきているように思う。

 

もはや「金がない状態」のアピールだけではエンタメにならない

 そんなことは「貧困アピール系エンタメ業界」の人たちはみんなやっているので、そんなものを見ても別に面白くない。

 「金がない状態」は前提条件として、視聴者はその向こう側を見たいのである。

 正直、ただ「金使わないレース」をするのであれば筆者も結構張り合えるように思う。

 

「金がない状態」をネタにしたエンタメは詰めが甘いと叩かれる

 「金がない状態」をネタにコンテンツを作って、それがウケると収入が入る。

 そうなると「金がない状態」がなくなってしまうというジレンマがある。実際に上記チャンネルの推定収入は、その辺のフリーターよりも確実にある。

 なので、人気が出てくると「金はあるが、ないことにしておく」という状態でいる必要がある。

 もし気が緩んでしまい、お金を使ってしまうと、視聴者に「え?金あんじゃん。俺はそれ買えないし、買わないけど?」とか思われてしまう。

 こうなると視聴者から叩かれ、コンテンツは見られなくなる。

 これは生活保護受給者が余剰の範囲内でパチンコに行ったり、外食したら叩かれるのと一緒。

 こうなるとコンテンツの提供者として「貧困アピール系エンタメ業界」に残ることはできない。

 

リアルな貧困は見てられないほど痛ましいのでエンタメにならないはず

 とはいえ、リアルな貧困とは、惨めで、人から目を背けられるような痛ましいものである。

 そんなものは人には見せられないし、人も見たくはない。

 だからエンタメとして楽しめる程度の貧困しか演出できない。

 しかし、視聴者の目が肥えてくる、あるいは、視聴者の多くも貧困になっている昨今の日本の状況を考えると、「エンタメとしての貧困」に求められるレベルはよりリアル志向になる。

 こういうエンタメが増えて、その内容が尖ってくると、そのうち視聴者に「水道水引いてるとか貧困じゃないよね」とか言われるようになりそう。

 そもそもそういう歪みがある貧困アピール系エンタメ業界であった。

 

リアル寄りギリギリのフェイクとして質の高いコンテンツに成長することを期待

 「貧困アピール系エンタメ」で人気が出ると、金がない状態ではなくなるのでそれを隠す。さらに、エンタメというラインを越えない「貧困」で視聴者に飽きられず、耳目を惹くコンテンツを作る。

 こんな神業でぜひ切磋琢磨しながらコンテンツを作っていってもらいたい。

 

2023年8月10日:追記

 そう思ってたら『Fラン大学就職チャンネル 』さんが答えを出していた。

 まぁそういうことになるよね。どうしたって。

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