- 街頭で新築戸建て不動産の客引きに捕まった
- なぜ客引きしているのかを考える
- 不動産販売員のセールス文句はテンプレ
- 客引きしている不動産販売員は大体若手
- 価値のある不動産は広告費をかけなくても売れる
- 自分で住むための新築戸建てはほぼ資産にならない
- ちなみに新築戸建てでトイレは借りられない
街頭で新築戸建て不動産の客引きに捕まった
新築の戸建てやマンションが出来上がると、体に看板をくくりつけた不動産販売員が街に沸く。
ちゃんと就労意欲のない販売員なら、無視すれば振り切れるが、無駄にやる気のある販売員はこちらの進路を塞ぐように接近して声をかけてくる。仕事熱心である。
さらに、腹立たしいことに、声をかける時に初めから「本題」を口にせずに近づいてくる。
「新築戸建て要りますか?」と声をかけられれば「要りません」で会話を終えられるが、「どこから来たんですか?」とか「どこ行くんですか?」とか一見関係なさそうで答えやすい質問を投げかけてくる。
こういう輩が街に沸くと、移動に時間がかかるので非常に不愉快だなと思う。
なぜ客引きしているのかを考える
街頭で声をかけてくる不動産販売員が不愉快な存在なのはいいとして、「なぜ客引きをしているのか」ということを改めて考える。
客引きの不動産販売員は害悪な存在だが、一応労働者なのでこいつらが活動した分には時間に応じてちゃんと賃金が支払われる。
もし、客引きの不動産販売員を使って売ろうとしている物件が、本当に優良な物件であればお金を使って広告活動をしなくても売れるだろう。
つまり、その物件がゴミだから広告費をかけて売るのである。
不動産販売員のセールス文句はテンプレ
声をかけるまでのやる気は十分に持っている不動産販売員だが、そのセールストークは未熟であった。
筆者が出会った新築戸建て販売員のセールストークとそのツッコミポイントは以下の通り。
セールス:今賃貸に住んでるとしたら家賃は払い損になるが、住宅ローンで物件を買うなら最終的には資産になるので、物件を買わないか?
ツッコミ:賃貸物件の家賃は払い損ではない。住む権利を得られることに加えて、付加価値を挙げるなら「収入に応じて借りる物件を変える選択肢を持てること」がある。
ツッコミ:物件が資産になるかはその物件の価値次第。もし仮に住宅ローンを払っても最終的に黒字で売却できる優良物件なら不動産販売員を使って販売しなくても売れる。現地に看板を立てておけば勝手に問い合わせが来るだろうし、ネットに掲載しておけば記事を作る手間だけで、集客できるだろう。
セールス:高齢になったら賃貸物件を借りられなくなるが不安じゃないのか?物件を買えば一生住める。
ツッコミ:賃貸物件を借りられなくなるのは単に「高齢になったから」じゃない。「高齢になってキャッシュがないから」だ。もし貸主が「高齢者に貸すリスク」を懸念するなら「一括で二年分の家賃をどかっと渡す」くらいキャッシュリッチな高齢者になっておけばいい。そしたら大抵の物件は貸してくれるだろう。また、借りられなくなったらその時に中古の物件を買えるくらいのキャッシュを持って高齢者になればいい。
セールス:「自分のモノになる物件」に魅力はないか。
ツッコミ:ない。自分のモノだからこそ、修繕など「自分でなんとかするコスト」が発生する。
客引きしている不動産販売員は大体若手
筆者が出会った、客引きをしている不動産販売員たちは大体20代の若手だった。
つまり、ほとんど新人なのである。
それを考えると、セールストークがテンプレだったり、熱心に声をかけまくるエネルギーを出せているのは納得できる。
だけど、それが「バカを騙すため」にしかなっていないのは、若いエネルギーの無駄遣いだなぁと思う。
価値のある不動産は広告費をかけなくても売れる
価値のある物件は買おうと思っても簡単には買えない。
金利を伴う住宅ローンを組んで買って、自分で住んで中古になってもそれが資産として黒字で売却できるような優良物件は誰でも欲しいからだ。
なんだったら、こういう物件はそれを売っている不動産屋自身も欲しいはずである。
セールストークではその物件がさも「優良」であるように吹いているが、ほんとうに価値のある不動産なら、販売員を立たせて売るようなことはしないのである。
自分で住むための新築戸建てはほぼ資産にならない
そういう現実があることをとりあえず勉強しよう。
ちなみに新築戸建てでトイレは借りられない
上記の新築戸建ての不動産販売員のクソみたいなテンプレセールストークを聞いていたら、もよおしてきたので、「その詐欺くさい物件はいらないが、トイレに行きたくなったので、その新築物件のトイレを借りていいか?」と聞いたら「ダメだ」と断られた。
「でも小の方ですよ?」と食い下がったら、「そう言う問題じゃない」と言われた。
残念。。