物事を判断をするときは「時間軸」を考える必要がある
下した判断の良し悪しは、「時間軸」によって変わる。
明日の楽しみのために下した判断が、5年後の自分を「あのときこうしていれば。。」などと苦しめることになるかもしれない。
判断は、そのときは正しいかもしれないが、3年後、5年後、10年後にはどういう影響を及ぼすか、今と未来を合わせて考えてみると、「正しい判断だった」とは言えない場合もあるだろう。
「今しか見えない」と未来に投資するという発想はできない
「今しか見えない」状態だと、未来のために投資するという発想はできない。
未来について考えを及ばせられない人は、「来年の受験に備えて勉強しよう」とか、「5年後に子供を作りたいから盤石な家計を作ろう」とか、「10年後に自分の能力の限界が来て仕事を失っても食っていけるように資産を作っておこう」などという未来に備えることはしない。
さらに、「今しか見えない人」は未来に投資しないばかりか、未来の負債を積極的に作っていく。
具体的には、住宅、車、子供など高額な費用がかかるモノを、自分の収入の範囲外で手に入れようとする。
こういうことをやっていると破綻する。未来には自分にとって都合の悪いことも起こりうるのだから。
不況の煽りを受けて、「こんなはずじゃなかった」と嘆く人々が定期的に出てくるが、筆者はこれに同情できない。
「今しか見えない人」の話は聞かなくていい
「今お金があるんだから買っちゃえば?」
「大丈夫、なんとかなるさ」
「先のことなんて心配したってしょうがない」
「今しか見えない人」は悪気なく、破綻という地獄への道案内をしてくれる。悪気がないだけにタチが悪い。
今の自分の能力の範囲内で、今も未来も最大限楽しもうとしているまともな人は、こういった輩と関わってはいけない。
「今しか見えない人」の話は一切聞かなくていい。
未来を見るためには「過去」を面白がって学ぶしかない
では、どうすれば未来について考えられるようになるのか。
無論、人は未来を直接見ることはできない。
一応、いろんな業界が「未来の事業予想」を出している(今だとキャッチーなのはメタバースとか?)が、これはごく限られた範囲の都合の良い努力目標だったりする。特にその予想がより先の未来であれば、その精度は低くなると思っている。
一番現実的な未来を見る練習は、過去から現在(逆もまた然り)を見てタイムトラベルの擬似体験をすることだろう。
今のこの状況は、昔はどうだったのか。
昔から今までの期間で何がどう変わったのか、またそれは何によって変わったのか。
日本の昔の総理はどんな決断をして、最終的にそれがどうなって、現在にどういう影響を残しているのか。
こういうことを学ぶと、その応用で未来についても考えられるようになるだろう。
賢者は歴史に学び愚者は経験に学ぶ
こうして考えると、賢者が歴史に学ぶのは納得できる。
一方で、経験して学べれば、それは「失敗の自分史」を学んだことになるので、あながち愚者とも言えない気がした。賢者になる要素がある割と普通の人と言った方が合点がいく。
間違いなく愚か者なのは、経験にすらも学べないやつのことだろうとは思う。